Graduation
早いものでもう最終週に差し掛かったようである。生徒のみんなは短くても1カ月、長い人で最長半年、さらにそこからカナダやオーストラリアへの留学・ワーキングホリデーを考えていらっしゃる方も。それだけ時間をかけて勉強したら日常会話くらいは難なく話せるようになるだろうか?現時点で分かることといえば、3週間で上達しようなどおこがましいものであった、語学はそこまで甘くない。しかし彼らのように勉強だけに半年や1年も費やそうという決意は大したものだと思う。僕とて決意したならやり通せるとは思うけど今は目的が違う、僕は新たなる世界を自転車で旅するのだ。3週間では変身できないことが分かったと同時に、留学には本当に来て良かったと。語学面で言えば、これだけ1日集中して毎日勉強していたので、当然ながら語彙が増えたことで、会話の幅が多少広がった。
「英語はスポーツと似ています。」
最初のオリエンテーションで事務員の方がおっしゃった言葉だ。例えば語彙やフレーズを覚えることは、試合(実践での会話)で使える技を増やすということであり、技を知ってるということは相手がそれを使ってくる時にも拾えることにつながる。実際、この前覚えた単語がスルッと自分の口から自然と出てきた時の喜びってのは語学を頑張っている時ならではのものだろう。技を磨くために、新たな技を取得するために必要なことはPRCTICE(練習)である、プラクティスにプラクティスを重ねることが大事でしょう。今回の留学は「もっと勉強を続ける」ためのきっかけ作りだったと思っている。
もう一つ良かったことは素敵な仲間たちと出会えたこと。毎日食堂や廊下で顔を合わせてお互いの苦労や身の上話を交わしたおかげで、孤独な勉強から心を解放することができた。僕は毎日ドリップでコーヒーを点てていたのが目撃されていたので、終わりごろにはすっかり「コーヒー&自転車バカ」という風にキャラクタライズされたのに留まらず、僕がいるせいでグループ授業でもなぜか世界のコーヒー文化の話に流れていくことがしばしばあり、ついに授業中にコーヒーを点てるということが2度あった。実は新しく導入したコーヒー器具でカプチーノが作れるので、ラテアートを披露したかったところであるが、この器具には火の使用が必要で、学校内は当然ながら火器の使用厳禁だったので、ポットのお湯で作ったドリップコーヒーをみんなに振舞ったらなかなかの好評をいただいていた。
こうしてあっという間の3週間が終わった。プチ卒業式的なことして、いただいた成績表にはマンツーマン講師からの評価がのってあり、思ったよりも良い結果(「中の下」くらい)だったのと、英語だけでなく、本人のパーソナリティーや授業態度などについても文章を添えて書かれてあり、ちゃんと見てくれてたんだなと今後の勉強の励みにもなりそうである。最後に受けたテストでは、スピーキングは目も当てられないほどボロクソだったけど、TOEICは285から400にアップした。
最終日は有難きことに玄関口までみんなに見送っていただき、宿へ移動するため僕は学校を後にした。みなさま、お世話になりました。
2日の準備期間を経ていよいよヨーロッパ編へと旅立つ時が来た。