ぶどう畑でつかまえて "The Catcher in the Vine"
I went to small trip with camping on begining of 2019.Main destination was "Yarra Valley" where is famous of wine close to Melbourne.First of all,I took train to Lilydale station and started riding.There is Cycle trail called "Warburton rail trail" until Warburton and it's totally 38 km.Trail is basically flat and smooth unsealed road.It goes through beautiful forest and farms. In begining of this trip, I felt headache because bad news hit me on happy new year day (Not big issue! haha). Hence I wasn't feeling fun and almost decided to end this trip and go home.But finally I changed my mind to optimistic and decided to keep going.This judgement was very nice.I did camping in bush on first night.
Second day, I was feeling fun to ride. It's awesome! But according to weather forecast,this day temperture seemed to go up to 40℃. I decided to make route shorter and stay inside of supermarket(there was air-conditioner!) until temperture goes down. Started riding again and aimed to top of the hill.Arrived at Toolangi and there was free camsite cooperated by local people.I was really grateful of their kindness.
Third day,Just going to goal it's Lilydale station again.I detoured to small winery called "Steel Creek Estate" Very kind woman recommended me to try some wines and finally I bought 1 each of red and white. In this 3 days, I didn't see spectacular landscape and wanted to ride more distance.But I overcome my bad feeling,forest was tranquil and beautiful,brewed coffee in the morning inspired me,interacted with nice local people.
Not super, but I can say it was nice trip.
クリスマスを境に、職場のカフェは3週間閉まることになりました。このチャンスを生かして、日帰りでは難しい、いつもよりちょっとだけ遠い場所までショートトリップしてみることにしたのです。たった3日間いや、2.5日間という短い期間でしたが、何やら個人的には濃いめな旅だったようで。
出発は年が明けたばかりの1月3日。本当は2日に出発予定でしたが、年明け早々に実はツライ出来事がありまして、そのショックが一因で2日間頭痛を患っていました。3日の昼、このままじゃ何も変わらないと、グズグズする自分のケツを叩いて出発。電車に乗り込むとLilydaleという駅に到着。ここはいつも走るお気に入りのDandenong Rangeのすぐそばですが、今回Dandenongはスルーして、昔の廃線後をバイクトレイルにした"Warburton Rail Trail"を東へと進みます。オフロードですが、路面は非常にスムース。起伏も少ないのでビギナーやファミリー向けで、背の高いネイティブツリーが緑のトンネルを作り、牧場で牛や馬が草を食むのを見ながらの気持ち良い38km。
いつもなら「ヤッホイ!」と言いながら楽しんでいるのですが、この時は体調の悪さもさながら、気が病みまくっていたので、「楽しい」という感覚がほとんど感じられませんでした。15km程進んだ所でとうとう脇のベンチに座り込み、これ以上走るか帰るかの判断もつかずに一人うなだれていました。ひとしきり悩んだ挙句、ちょっとだけ光を見出すことに成功し、帰らず、まずはこの夜を明かすことに決めます。
今回3泊の予定なので当然ながらキャンプ道具も一式持ってきています。見やれば座っていたベンチの裏の林にテントを張れそうな隙間があるではないか。散歩していた地元のオバチャンに軽くバレたようだが、見て見ぬふりしてくれたみたいだ。テントを張り終え、座って一息つくと、前には斜陽のオレンジ色が差し込む森の姿に気付いた。その静謐に心を澄ませると、木の枝や葉のかすれ合う音、小鳥たちのさえずり、野ウサギが草むらをかき分ける音が、重なり、体の底に落ちてくる。懐かしい感覚だ。そうそう、野宿するって、旅をするって、こういうことやったよなって。木々の隙間に星くずが散りばめられているのを見た。思いが夜空に溶けていくようだ。「明日も旅を続けよう。」そう思ったのです。
ぐっすり眠った翌朝、東雲の光が木々を柔らかく照らす。淹れたコーヒーの湯気が顔を少し湿らせた。テントを片付けると、一晩お世話になった森に一礼して僕はまたトレイルの上に戻ってきた。走る歓びを取り戻したのが嬉しくて、口をほころばせていたことだろう。木々のトンネルを抜けると、緩やかな丘が続く牧場では牛や馬たちがのんびりと草を食んでいる。
ところで天気予報によると、この日は猛暑で40℃まで上がるということである。世界を美しく照らす太陽も、10時を越えると脅威となり始めていた。今回は用事のため3日で旅を終えないといけないのだが、この暑さを凌ぐためにも予定のルートより大幅にショートカットを決行。トレイルを途中で辞して一般道を10数キロ北へ走るとHealesville という観光客の集う町までやって来る。昼を越えると暑さはピークに達し、目の前の景色も歪んで見えそうだ。幸いColesという大きなスーパーマーケットを見つけたので、空調の効いた屋内でしばらく時間を潰すことに成功した。
夕方5時、雲が出てきて太陽を隠し始めた。今日は全然走り足らなかったので、20km北、山を登った先にあるToolangiという集落を目指すことにした。登りが始まると周りはシダが生い茂るジャングルの様相と化す。驚いたのは、先ほどの阿呆みたいな暑さはいつの間にか肌寒さに変わっている。
Toolangiは民家がポツポツと点在するだけの何もない集落だった。地図のキャンプ場マークを頼りにここに来てみたんだけど、そこは地元のボランティアによる管理で無料で利用できるそう。今日は危険な暑さを経て、山を登ってる時も寝床の心配したり神経を使っていただけに、このキャンプ場の存在はとてもありがたく感じられる。
3日目最終日、この日は帰路に着くことが目的である。Lilydaleまで南下するにあたって、メインルートは避けて選んだ道はSteel Creek Road というオフロード。景色はそこそこだが、路面はなめらかで車がほとんど通らないというのが良い。下り切ったところに"Winery"の案内看板を見つける。このあたりは"Yarra Valley"と言って、ビクトリア州のワインの名産地である。酒は強く無いが、ビールとワインは好きで、今回ワイナリーは是非訪れたいと思っていた。奥まった場所にそのワイナリー"Steel Creek Estate"はあった。"Open"と書いた看板を信じて敷地に入ると、遠くで女性が僕を手招きしている。
「ティスティングしたい?」
いや、そらもちろん出来るなら!あっ・・とはいえまだ自転車をこぐのでちょっとずつでお願いすることに。白と赤、5種類を飲ませてもらったが、どのワインもそれぞれに個性が全然違って面白い。気に入った赤と白を1本ずつ買わせて頂く。ところで僕の相手をしてくれたJonneyさんがとても親切で素敵な女性であった。正直メルボルンに来てから、いくつかの冷たい人達との出会いが印象悪くしていたのだけど、こんな優しい人もいるのだと心がほっこりとした。メルボルンでは人と関わるのに消極的だった自分も悪いし、冷たい言葉をくれた人達も僕に何か大事なことを教えてくれようとしていたのだと思う。
ワイナリーを出たあとは小一時間、雨の中を走っていたのに、すぐにまた何事も無かったかのように晴れ間が見えてきた。暑かったり、寒かったり、雨降ったり、メルボルンの天候は本当に気まぐれなのである。
この旅の始点であり終点であるLilydaleの駅に到着。正直、景色はそれほどエスペシャルでも無かったし、ライド的にもやや消化不良な所はあるが、考え事に耽ったり、天候に翻弄されたり、野営した森の静謐に酔いしれ、朝一に飲むコーヒーの香りにハッとしたり、ワイナリーのおかみの親切が嬉しかったり・・地味ではあるが、味わい深い旅になったことには違いない。「次の旅」への課題や準備することが分かったのも良い収穫だった。
さあ、メルボルンの滞在もあと1カ月となったのである。