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Flat White,have here.


話には聞いていたけど、本当にカフェがこれほど多いとは思わなかった。もはや需要の数を越えている気もするが、KIWI達は仕事の合間を見て1日に3、4回もカフェでコーヒーを飲む人も少なくないという。今回はNZ、とりわけクライストチャーチのカフェ事情について少しご紹介する。一応分かりやすく説明を心がけてますが、コーヒー好きの方だけついてこられた方が良いかと。

・NZカフェの特徴 コーヒーの価格帯は4~5$と日本とさほど変わらない。食べ物は少し高く、ケーキやマフィンが5$くらい。サンドイッチが8$~、オーダーを聞いてから調理する料理は10$~とレストラン並の値段も珍しくはない。レジの横には「フードキャビネット」があるので、食べたい料理やケーキを、コーヒーと一緒にレジで前払いというシステムの店がほとんどだ。

NZのカフェの99%のコーヒーはエスプレッソマシンによって淹れられる。例えば「Cafe Latte」や「Cappuccino」「Americano」など。しかしNZとお隣オーストラリア2国のコーヒーカルチャーを語る上で外せないのは「Flat White」と「Long Black」である。他のコーヒーとの違いを語る上で注意するべきは、例えば日本の蕎麦の麺の長さは何cmでないといけないと言ったように、Flat Whiteは必ずフロスが何cmだとかの定義はなく、同じドリンクで国や店によってさじ加減は異なってくるからだ。なので僕がこれまでNZのカフェで体験してきたことと一般論を混ぜて紹介しようと思う。

・Flat White Flat Whiteには細長いチューリップ型のカップが使われることが多い。Cafe Latte同様、エスプレッソにスチーミングミルクを注いだものだが、フロス(泡)は数mm~1cmのる程度でカップが小さい分コーヒーの味は強め。Cafe Latte/Cappuccinoは両方ともFlat Whiteより大きなカップを使い、フロスの量はFlat White<Cafe Latte<Cappuccinoが一般的。結果的にミルク量が一番多いCafe Latteが一番マイルドな味わい、強めのコーヒー感が欲しいならFlat White、泡がふわふわしたもの楽しみたいならCappuccinoを選べばいい。

・Long Black 文字通りブラックコーヒーだが、日本のドリップコーヒーとは異なる。カップはFlat Whiteとチューリップ型。先にお湯をカップに溜め、上からクレマを残すようにエスプレッソを流したもの。カップが小さいため日本のブラックよりコーヒー感が強め。強すぎると感じるなら「Americano」と注文しましょう。同じエスプレッソ量に、お湯が増えることでコーヒー感がやわらぎます。

・日本的なブラックコーヒーを飲みたいなら・・ しかしLong BlackもAmericanoも日本のブラックとはまた味が異なる。日本もエスプレッソ文化が浸透してきたとはいえ、まだまだペーパードリップのブラックコーヒーが主流であると思う。しかし近年「サードウェーブ」というアメリカ西海岸におけるコーヒームーブメントにより、日本の喫茶文化(ドリップやサイフォン)は今世界でも知られた抽出方法となっていて、NZも例外では無く、いけてるカフェが多いNZのカフェでもさらに「超いけてる感じのカフェ」ではハリオやケメックスといったペーパードリップで淹れてくれる店もある。ただ最初に言った通り、ほとんどのコーヒーはエスプレッソドリンクだ。日本的コーヒーを飲みたい方は前述の「超いけてる感じのカフェ」に行ってみましょう。どの店かは後で書きます。

・味の好みはレジで伝えよ。 全てのコーヒーにエスプレッソのダブルショットを用いる店が多い。それゆえNZのコーヒーは味わいがリッチ。コーヒー感をやわらげたい人は注文時に「Flat White,single shot.」と言えばいいし、ロンブラにお湯を足しながら飲みたければ「Long Black,extra hot water」。カフェイン摂取を押さえたい人は「decafe」で頼んでみたりと、自分の好みが分かっていれば細かい注文入れてもOK。

・リッチなアイスコーヒー 「Iced Coffee」を日本のアイスコーヒーのつもりで注文すると、サーブされた時にぶったまげます。グラスにはアイスクリーム、ミルク、エスプレッソ、クリームと、向こうが間違ってるんじゃないかと見まがうリッチなドリンクが出てくるからです。。おそらく真っ黒な日本のアイスコーヒーを出してるところはほとんど無いのかと。ただしこれも「超いけてる感じの店」なら「水出しコーヒー」を作ってる店で飲むことも出来るかもしれません。

・自家焙煎店多し 僕がクライストチャーチのカフェにより魅力を感じるのは、自家焙煎した豆を使う店が多いことだ。カフェの発祥・ヨーロッパではこういう店をあまり見つけることが少なかったが、チャーチでは珍しくない。焙煎しない店でも、チャーチの有名店から卸している豆を使う所が多い。「自産自消」と言うと、本来の意味とは違うけど、チャーチにはチャーチのコーヒー循環が出来上がっていることに僕は好感を覚える。焙煎された豆は店頭で買うことが出来るし、一緒にバリスタツールを販売する店も多い。家でもコーヒーを作る自分のような人間にとって、いつでも近くで美味しく新鮮な豆が手に入るので幸せこの上ない。

・お家コーヒー

KIWIのように毎日カフェでコーヒー飲んでたらお金がかかってしょうがないので、基本は家飲みです。というか自分で淹れた方が自分好みの味に出来るので確実に旨い。前から持ち合わせていたキャンプ用のドリップツールとカプチーノマシンに加え、ついに卓上のエスプレッソマシンを買ってしまいました。もちろん安価なもので、200$くらいのデロンギ。業務用に比べるとどうしてもスチームが弱く、ミルク温まるまですごい時間かかるし、ミルクの攪拌も1mmレベルでノズル位置を調節しないといけない超シビアなコツが必要だし、スチーミング時間が長いためミルクも若干水っぽくなりがちなんですけど、起動時間が早く後片付けも楽なので家で手軽にラテを飲むには十二分。ラテアートも出来るし、シングルショットで作ったラテの方だってあっさりで美味しい。もちろんペーパーフィルターやプレスを使ってブラックコーヒーも良く飲みます。豆の味や香りを楽しむなら、やっぱりこっち。

次回、クライストチャーチのおすすめカフェをご紹介します。


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