11月のサウダージーお仕事3カ月目ー
11月のニュージーランド、日本人的感覚ではこのまま順調に夏に向かっていくのだと思いきや、セーター・マフラーを引っ張り出すような寒い日が未だひょこひょこと顔を出してくる。とはいえ日は確実に長くなっているし、雨も少なく自転車通勤には良い気候となってきた。
(霜が降りるような日もありました。)
新しい店舗での仕事に関しては概ね順調である。一つ苦労があるとすれば、店のリーダー役を担っている女マネージャーに当初ゴリゴリ注意をくらっていたこと。僕は自分なりに色々なことに気を配って仕事しているつもりだし、言われたことは素直に聞いてメモも取り同じことを繰り返さないように努力はしているものの、このマネージャーは嫁に対する小姑、いやそれ以上に細かい指摘を度々浴びせてくる。今からやろうとしていたことをフライングで注意されたり、僕の動きをまるで鷹の目の如くどこからでも何時も監視されていて、流石にフラストレーションも溜まってくるというもの。そんな中、その日は朝から忙しく少ないスタッフで止まらないお客さんのラッシュに対応していた。しかしその日も始まりから「Yusuke!」「Yusuke!Ah,NoNoNo...!」とやられるものだから、僕は投げても当たり障りの無い紙のナプキンとかをゴミ箱に思い切り分投げたりして(一応見られないところで)、滞る怒りをなんとか開放しようとしていた。(すいません、精神年齢低いんです。)しかし分かっているのだ、別に怒っても何一ついいことなどないことを。
それから冷静に努め、には「Yap!」「Sure!」とハキハキと答え、ターボエンジンをつけた馬車馬のように働いた結果、お客さんが落ち着いた頃マネージャーから「Yusuke,good working.」と言われて、一瞬キョトンとしてしまった。別にこの人のことは以前から全く嫌いではない。こういうアフターケアが出来るし、頼まれたことをやると「Thank you,Yusuke.」と毎度言ってくれる。怒っていてもちゃんと「温度」が感じられるのだ。それにスタッフ全体の仕事を見ていても、その人の仕事が一番早く、正確性が高い。それ故、一層素直に聞き入れるようにしている。その日の一線を越えて以降、最近は指摘される回数も減っている。とはいえこの前、忙しい日に久々に横からワーワー言われたものだから、またイライラを募らせていたら、くだらないミスをやらかして、自分への情けなさに一人再び煮え上がってしまった。やはり波風立てず、心はいつも穏やかであることに越したことはない。
(中:家で作るラテも最近はダブルショットで無いと満足感を感じないという贅沢っぷり
下:日本では最近ハロウィンをコスプレ祭りとして盛り上がっているようですが、イマイチ理解が追い付きません。・・ってその格好で言われても説得力が。娘ちゃんのハロウィン帽かぶらされて、大根と手羽先炊いてはります、この人。)
働き始めて丸3カ月が経とうとしている。就職出来ただけで大したものだとも思ったが、実際仕事が始まって、自分でも驚くくらい順調に出来ているから奇跡というものである。未だ言葉の不自由を抱えながらも、それを理解し雇ってくれたオーナーと、サポートしてくれる周りの同僚たちには感謝しかない。基本的には黙々と働いているが、最近は少しずつ同僚たちともフリートークの機会を持てるようになってきた。旅が終わって以降、英語を仕事にしようなど全く思っていないが、今でも英語への向上心はあるし、学ぶことが楽しいと思えていることはタイから始まったここまでの旅の成果であろう。
(近くの浜で花火大会がありました。約5分という短い時間でカメラの設定にあたふたしている間に終わってしまいました、トホホ。日本ってよほど花火にお金かけてるのが分かります。しかし上の写真見てフと「スーパー玉手」の電飾みたい、と思った大阪人は僕だけではないかと思うのですが。)
NZにはあと3カ月少し滞在する予定だ。そろそろ最終目的地・パタゴニアに向けての準備も手を出していかないといけない。しかしながらNZではやりたいことが増える一方。豆の焙煎の勉強をして焙煎所を見学したいし(すでに2件先約を入れている、そのうちまたレポートするでしょう)、クライストチャーチのカフェ巡りの記録も何らかの形で残したい。栽培中の野菜も収穫したいし、釣りにも行きたい、ツーリングに行きたい、パタゴニアの前哨戦でNZも自転車旅するのでその計画も立てないといけない・・と目白押し。とはいえ休憩無しでは生きていけない僕にはボケーっとする時間も必要。一緒に住んでいる家族さんとも仲良くさせてもらっていて、あと3カ月少ししか滞在しないことに、今から少し寂しいような気持ちもしている。ま、どこまでやれるか分からないけど、もっとディープに、スローに残りのNZ滞在を楽しんでいけたらなと思っている。