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#コーヒートークしよう。


コーヒーネタがたまっているのでここいらで。コーヒー好きでなければよく分からない独り言のようなものです。タイトルがちょっと投げやりですが、カジヒデキやフリッパーズギターの曲のタイトルにありそうな「おしゃれポップ感」を出してみたとかなんとか。

ヨーロッパ編から導入した直火式(コンロの上で使える)のカプチーノマシン「ベルマンCX-25」、そしてNZに来てから購入したデロンギの卓上エスプレッソマシン、このコンビが近頃大活躍のもよう。デロンギはイタリアの家電メーカーで、日本円でも1万円からというエスプレッソマシンとしては最安値であるが、技術次第でコーヒーの味もお店でサーブされるものに限りなく近づけることが出来るし、ラテアートも可能だ。とはいえ業務用はもちろん、高級家庭用機に比べると、ミルクのスチーミング能力がかなり劣る。ラテアートをする上でミルクが適正にスチーミングされていないと話にならない。しかしデロンギでも技術とコツで可能な限り良いミルクを作ることは可能、最終的には注ぎの技術でビシッとアートを決め「デロンギ舐めんなよ!」と、最近そう言える領域に来てるようです。アートの幅も広がり、念願の「フェニックス」を描けるようになったのも最近のことであります。

(一番下はpeacock孔雀です。)

ここ1カ月、パーティーなどに出向く機会が多く、その際コーヒー道具一式携えて振舞うことが度々ありました。そこでさきほどのベルマン&デロンギコンビが大活躍。デロンギはエスプレッソは良いものを抽出できるけど、スチームが遅いので10人以上のドリンクを作るには時間がかかる。そこでベルマンの登場、スチームが強力で、なおかつ連続使用してもパワーが衰えず、結果この組み合わせでスピーディーに大人数のコーヒーを作ることが可能なのです。特にベルマンはコーヒーのプロでさえその存在を知る人が少なく、注目度は抜群。なによりラテアートを添えるとみんな喜んでくれるのでそれが嬉しい。

ここ数年でNZのコーヒーカルチャーは飛躍的に発展したそうだ。ドリンクのクオリティが高いだけでなく、豆の焙煎に力を淹れてるカフェも今や珍しくない。将来的に焙煎の技術を習得するため、NZにいる間に焙煎風景を直に見学する機会を探っていた。すると家の奥さんから、仕事の関係で知り合いだというNZバリスタコンペで優勝された日本人の方を紹介していただけるという幸運に恵まれました。その方はチャーチ市内の「Crafted Coffee Company」というカフェで働かれいて、お名前は英さんと言います。爽やかでシュっとした容姿、そして実際お話すると、とても気さくで優しい方でした。お会いしてすぐ、焙煎のことについて解説していただきました。どこの国のどの農園の豆を使い、精選方法はナチュラルなのかウォッシュドなのか、そしてボディと同時に酸味や甘みを加えるためにはどんな配合でといった、そんなことまで言っちゃって大丈夫?という詳しいことまで教えて下さる。しかし英さんは、 「大丈夫。ここには過去にも焙煎の見学をしに来た人はいるし、うちのボスはそれでコーヒー業界全体が盛り上がってくれるなら構わないという考え方だから。」 とサラっとおっしゃった。焙煎の解説が一通り終わったあと、席に座って英さんとフリートーク。英さんは現在バリスタとしての仕事は少なくしていて、NZに来る留学生達のエージェント(代理人)の会社でも働き、さらにはその側らで翻訳の仕事もされているという。なぜNZのチャンピオンまで登りつめた方が、コーヒー一本でいかないのか、少なからず僕の頭の中には疑問符がついた。コーヒーへの情熱は薄れてしまったのか?しかしそうではなかった。今の英さんがあるのは、NZに来た当初色々な方に出会い、支えられてきたおかげだからという。これからどうやって生きていくのかと考えた時、今度は自分が誰かに与えていく番ではないか?そう感じてのエージェントという仕事を選んだそうなのである。さらに、NZのチャンピオンという肩書があれば仕事に困ることはないだろうけど、全く違う分野で自分はどれだけやれるのかというチャレンジ精神もあるからだという。同じ場所に踏みとどまらず、常に学んでいく精神と、誰かを助けたいという英さんの人間性の深さに僕はとても感銘を受けたのだった。きっとチャンピオンになれたのは技術だけでなく、そのパーソナリティーも大きく関係しているのではないかと、そう思う。お時間をとってくださった英さんと、紹介して下さったお家の奥さんに感謝の思いです。

最後におまけで、僕も色々なコーヒー体験をということで、自宅での焙煎にチャレンジしています。チャーチで一番好きなカフェ「Addington Coffee co-op」にて、理解ある店の方が生豆を販売してくれた。そのペルー産の豆をベーキングシートに並べ、家庭用のオーブンで煎るという、これは今日本でも話題沸騰中らしいUSの「Blue Bottle Coffee」の本に書いてあった方法だ。しかしこの方法の欠点は、焙煎の過程で本来剥がれていく豆外側の薄皮(チャフ)を剥がれないそのままの状態で豆を焼くために、焦げ臭さが豆に移ってしまう可能性を孕んでいる。そもそも初チャレンジの際、温度調節を誤り、見た目はうまく焼けていたが、淹れてみると本来の豆の香りを全く引き出せておらず、満足には至らなかった。焙煎の世界は本当に奥深いものらしく、試行錯誤するのが楽しそうだ。

今回のコーヒートークはこの辺で。

(↑これはコーヒーではなく、スチームで泡たっぷりにしたホットミルク。NZでは子供向けの飲み物「Fluffy」という名前で定番。一緒に住んでる家族の娘ちゃんのために時々「3Dフラッフィー」を作ってあげたりします。)


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