よく遊び、食って、寝ること Biking in NZ 6
"Mt.cook"
その歯切れの良い名前の山をNZにいるうちには一度は眺めておいた方が良いだろうと思っていた。サイクルトレイル"Alps 2 Ocean"のそもそもの起点は Mt.Cookの麓にあり、1週間近く旅した道の終わりとして、おあとがよろしい。結局、都合あってTwizelからA2Oではなく、公道を使ってMt.Cookに向かったのだけど、まあそんな細かいことはいいじゃないか。
さて、その前にマーク・ポーラ夫妻とお別れしてからの話。ボートレースの行われた湖から一度Twizelに戻り、今日は宿でゆっくり休憩すると決めていた。ところがその泊まった宿の夜、キッチンでご飯を作って、さあ食べようと共有スペースに行くと、8人くらいの若者がドンチャン騒ぎをしていた。酒を飲んで、大きな声で談笑するだけならまだしも、スピーカーで音楽を垂れ流し、あげくの果て、気が狂ったようにコップとサイコロで遊び始めた時には、もう我慢できなくなったので、ブチ切れ・・・たのではなく野外のテーブルに移動して、さっき仲良くなった韓国のメンズ2人と夕食を共にした。パーティーピープルは夜中遅くまで騒ぎ続け、建物の異なる自分の部屋まで聞こえてきて、いよいよ注意しに行こうかと思ったころ、ピタっと騒ぎ声が無くなった。多分僕より先に他のお客さんが爆発したのだと思う。日本も含め、どこの国にも公共の場で分別が出来ないバカ共はいるのだろうけど、自分も複数人で楽しくなっちゃった時は気をつけないとなと思う。ちなみにこの宿にはそれ以外にも何かとガッカリさせられて、宿に疲れを癒しに来たのにこれじゃ本末テントウ虫やねって話、以上。
(この辺りは川でサケの養殖が盛ん。Aoraki Salmonという名でお高い値段で売られているのが、貧乏ツーリストにはいただけない点であるが、脂のって旨みが口に広がり、その味は確かであった。写真は宿で作った「アボカド・サーモン丼」と「サケチャーハン」)
さて、Twizelを発ちLake Pukakiの西側の道を北へ上ること40km、Glentannerのキャンプ場に到着。ここまでの道のりで幻想的な水色のLake Pukakiとその向こうに雄々しく聳えるMt.Cookの姿を目の当たりにし、目的は十分達成されていたが、予定を伸ばしてトレッキングも嗜むことにした。ちなみにMt.Cook周辺には食料を買えるようなスーパーは存在しないので、TwizelかTekapoで食料を多めに買っておくことをお勧めする。何も知らなかった僕は、食べ物が尽きかけていたので仕方なくカフェのマフィンなどを買い込むしか無く、無駄なお金がかかった。思いつきで旅をしていると、時々こういう損をする、かといえ計画づくめの旅なんてのもまっぴらごめんだが。
(キャンプ場で仲良くなったマレーシアの人。ピュアでむちゃくちゃイイ子達だった。)
肝心のトレッキングに関して書けることは実は少ない。Mt.Cookが間近に、天候にも恵まれとてもクリアに見え、氷河もどきが池にプカプカしてたり、NZネイティブの植栽を眺めたり、楽しかったことは言うまでもないが、選んだコースは簡単すぎて物足りなさも感じた。でもこの日はトレッキング2コース5時間+Glenttenerからの自転車往復50kmをこなし、さながら鉄人レースのよう。テントに帰ってきたころにはすっかり満身創痍であった。
旅もこの辺りで前半を終えたという感じ。今回は時間が限られているので、一つの場所でゆっくりしている暇はない。 「無理してでも遊べ。」 これは出発前にチャーチにいる友達が言った言葉。折りに思い出しては、最後のクイーンズタウンまでとことん遊び尽くしてやろうと思うのだった。