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僕たち文系サイクリスト Biking in NZ 8


久々冷えた朝。まばゆい朝の光に、芝の夜露がキラキラと輝いている。

さて、僕の最終目的地はQueenstownにあるが、その前にWanakaという街に日本人の友達がいるので会いに行く。デニスもWanakaに行き、その後はQueenstownに行かず峠を越えてWestcoastを北上するそう。ということで今日も彼とは同行二人。僕たちはなんとなく似たもの同士だけど、今朝もまた共通した悩みを抱えていた。2人とも水も食料も底を尽きかけている。ここから20km以上先に初めて登場するTarrasという集落に何もなければ僕たちは圧倒的にピンチに陥ってしまう、人っ子一人いない砂漠の真ん中とかでないので、どうにかはなるだろうが。Tarrasまでの道のりは思いのほかアップダウンが多く辟易。やがてTarrasに近づいてきたよう、生唾を飲みこんで歩を進めること暫く、そこには我々の望むものが・・・あった!Dailyがある!カフェもある!もちろんデニスも大喜び。Dailyで食料と水を得た僕たちはホクホクとした気分。次に僕は、

「デニス、俺はあのカフェでお茶したいと思うけど、君はどう思う?」 「Absolutely!(当たり前田のクラッカー!)」

という期待通りのレスポンス。体育会系だとこうは行かないだろう。

TarrasからはQueenstownとの分岐点で、当然僕たちはWanaka方面を選択。道は交通量少なく、牧歌的で穏やかな雰囲気に満ちている。道中の撮影を楽しみながらペダルをこいでいると、向こうの空を、轟音を上げて飛ぶ飛行機が見えて来た。時はイースター(復活祭)を迎えようとしていた。NZでもこの期間はちょとした連休で、Wanakaでは2年に一度、このイースターの時にだけ大がかりな航空ショーが催されるという話をTwizelで知り合ったマーク・ポーラ夫妻から聞いていた。ショーの行われるWanaka Airportは僕たちの走る道上にあったよう。その周辺はたいへん賑やかな様子だ。

「僕はちょっと見てみたいけどデニスは?」と聞くと、 「僕はこういうの好きじゃないから先にWanakaに行ってるよ。」

と言うので、一旦ここで別れることになった。空港の中に入るには入場料がいるみたいで、そこまで興味があるわけでもなく、多くの人が近くの丘の上からタダ見しているので便乗した。飛んでいる飛行機は昔戦争で使われたレトロなカタチのものが多い。通りかかったし、写真のネタにと思って立ち止まってはみたものの、本来人を殺めるために造られたものをエンターテイメントとして眺めて楽しんでいいのか。平和なNZだからエンターテイメントとして成り立つし、どこの国でもやってそうだし、否定までしないが、僕にとっては喜んで見るものでもないとも思え、30分ほど休憩がてら眺めてそこを後にした。

空港からしばらく進むと、交通量がグッと増えてきて、Wanakaに着くころには道は車で溢れかえっていた。街のinformationの周りはツーリストというツーリストでごった返し、田舎ばかり旅してきて、Wanakaも静かな街だと思っていただけに、この混雑ぶりには困惑。それもそのはず、イースターは日本で言うシルバーウィークみたいなもので、普段はもう少し静からしい。デニスはすでに現地入りしてキャンプ場を探しているよう。しかしイースター効果でキャンプ場でさえ値段が跳ね上がっているそう。お互い別々にリサーチした結果、街からそう離れてない場所で1泊$25が、高いけど妥当と落ち着いた。2人ともハードな数日を送っていたのでWanakaではゆっくりしたいねと言っていた。翌日は彼と美味しいハンバーガーを食べに行ったり、マーケットを見に行ったりしてゆったりとした休日の中の休日を楽しむ。翌日、僕はもう1日滞在するけど、デニスはWestcoastへと旅立った。彼はNZを北島のオークランドまで北上し、その後はカナダ・アメリカを自転車旅するそうだ。彼の旅の無事と、また世界のどこかで再会できることを願ってやまない。

Really great to meet you.Thanks,my friend!

次回はWanakaの街と、友達との再会、美しきトレッキングについて書こうと思います。


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