つつましく、しなやかに。 Biking in NZ 12
Queenstown(以下QT)に着いたことで、今回の自転車での移動は終わり。Christchurchへは、あっさりバスで帰ってしまう予定。とはいえ僕のホリデーにはまだ余裕があり、これから丸3日QT近郊で遊ぶことが出来る。QTはNZ南島の有数の観光地であり、その魅力は街よりは周りを囲む自然にあるようだ。QTに来るツーリスト、特に若い人たちにはアクティブなスポーツが盛ん。例えばバンジー、スカイダイビング、ラフティングなど数限りない。興味はあるけど僕はいいかな、自転車旅自体が十分アドベンチャーだからね。普通の観光で刺激が足らない人がやるのだろう。お金が際限無く使えるなら是非やってみたいですけどね。
という訳で自転車野郎は例外に漏れず、やはり自転車で楽しみたいと思います。QT周りにはサイクリングコースがいくつか設けられているので、20km程の軽いコースを選んで走ってきた。川の穏やかな流れと、黄色く染まる山、モノトーンな曇り空。決して派手さも無いが、街の中心の喧騒から完全に離れたその静けさに、心は透明感を取り戻していくようだ。
ちなみにQTでのお泊りもやはりキャンプ場。ここでやりたいことを考えると、どうしても街の近くのキャンプ場である必要があった。値段も張れば、施設も必要以上に豪華。ビューティフルなキッチン、オートロックで毎回パスワード入力の必要なトイレ。小さなテントの前には僕の大好きなキャラバンカー様達がズラッと勢ぞろいで景色の良いこと、良いこと。嫌味を並べながらもQTではキャンプにプライオリティを置いているわけではないので、まあ良しとする。いただけないのは、キッチンの隣にダイニングスペースがあり、悠に50人は座れるであろう広い場所には、若者が大量占拠して毎日バカ騒ぎ。建物内の騒音はそれは凄いけど、キッチンがクローズされる夜遅くまで、外のテントにまで聞こえてくるからたまったものじゃない。キャンプの楽しさが無い場所は果たしてキャンプ場と呼んでもいいものなのか?
いいこともあった。Twizelで出会ったサイクリスト達と、偶然にもQTで再会することが出来、彼らもこのキャンプ場を利用したので共に杯を交わした。あとは街へのアクセスが容易で、豪華で綺麗な施設も含めて「便利さ」は確かにアドバンテージではあった。
最後にQTのカフェについて。これだけ人が集まるのだから多少なり気合の入ったカフェもあろうと、下調べをして3軒トライ、うち1軒はつまらなかったので紹介はしない。最初に紹介するのは"Bean around the world"非常に小さな、地元の人たちに好まれそうな「街の喫茶店」という風情。夫婦?で営まれているその店では豆の自家焙煎もしており(ただしそれほど需要がないのかストックがほとんど無かった)、コロンビアの豆を今回の旅のお土産にさせてもらった。もう1軒は"Bespoke Cafe"ここは「Cafe of the year NZ」という消費者のネット投票によるカフェのコンペティションで見事トップに輝いた店。緑の鉢物や木の家具で構成される店内はナチュラルな雰囲気で居心地が良い。ここは料理の盛り付けが良いと評判のようだが、お腹も減ってなかったのでデザートを選択、確かに美しく技巧をこらされている。コーヒーも味は素晴らしい、ラテアートは俺の方が旨いな(やかましわ。)
次回QTを離れ、あの場所へ。