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風が行け、と言っている。"Tail Wind"


I started cycling from Lima on Sunday.Hostel owner said Sunday is fewest traffic a week.However,after leaving central city,I was struggled by many taxes and buses.They often suddenly stop in front of me to catch up people.And the air on the road is so dirty. On first day,I couldn't get to the town where I was going to. Luckily,I could find cheap and clean hostel with 25 soles and got motivation for tomorrow. But next day,I lost motivation suddenly because maybe I was scared and concerned with the huge nature I've never experienced,altitude sickness,many dogs,and Peruvian dishes that I've not got used.I was really not confident to continue and want to come back to Japan immediately. But some Peruvian people gave me advice and supported.I tried to ride a bike still feeling anxious.And I don't know why,always tail wind helped me.I thought I was said like "you can go forward."

When I could see big Andes scenery,I had got interests in traveling little by little.Traveling by bike is not necessary for every people and I always can quit it.But now I want to continue more.I will see how my journey is going.

出発を日曜日にしたのは、週で一番交通量が減るのがこの日だからである。何日かリマ市街を自転車で走った感想は「クレイジー」の一言。車線変更するのにウィンカー出さない人がほとんど、タクシーやバスさえ場所を選ばず、いきなり横付けして急停車するし、自転車で車道を走るのは危険極まりない。バスなど利用して自転車ごとリマ郊外に脱出する方法も考えられたが結局、予約方法など分からず自力での脱出を試みた。

江田インで挨拶を済ませ出発してしばらく、思いのほか道に迷うことも無く都会は抜けた。これからCarretera Centralというアンデスへ向かう大動脈で大きな峠へとゆっくりと向かう。しかしその道に入ってからなぜか走行は難易度を増した。走るトラックのほとんどが日本では超大型レベルで横を走られると非常に脅威、さらに路肩ではバス&タクシーの客寄せの回数が増し、何度もストップ&ゴーを繰り返せねばならず体力がみるみる消耗していく。郊外の街は所見で分かるほど治安も良くなさそうだし、おぞましい交通量と人の熱気、巻き上がる埃とガソリン臭に僕はさっそく萎縮した。ああ、そういえばタイの空港に着いて初めて走った時も、今みたいな溢れる熱気に怯えていたっけ。時が経つと過去の記憶はただ「大変だった。」の一言に収縮されるが、同じような境遇に再び立った時、ありありと過去の映像が脳内で再生されるようだ。さらに道端には野放しの犬が闊歩し、反対車線では車やバイクに向けてけたたましく吠えているのを見て思わず「おっかねえ。。」と感じた。 さて、この日は出発が遅かったため目的の街には辿り着かなかったが、運良くドライバー向けの宿を見つけた。25ソレス(約900円)、ホットシャワー、Wifi付の優良物件。ホステルの女性も親切で自転車を安全な場所に保管してくれた。近くに中華の店があり野菜たっぷりの「あんかけ焼きそば」が胃袋と心を満たしてくれた。今日1日の走行でさえ、かなり精神的にやられたが、無事に走り終えたことと安全な寝床を見つけたことに心底感謝したし、明日も走ろうというモチベーションを取り戻した。

しかしその翌日。まずは10kmほど走って朝昼兼ねて地元のレストランで食事をした。Arroz con chaufa普通のチャーハンと思っていい。しかしペルーの食堂はどこもかしこも量が凄い。日本で出てくる量の少なくとも2倍はガツッと出てくる。それでいて一食3~500円ほどだから有難いといえばそうだが、最初はあまりの量に食べ切れなかったり困惑した(Para llevarと言えば食べかけでも持ち帰り出来ます。)このチャーハンも少し味付けが濃く半分ほどしか食べることが出来なかった。その後、なぜか僕は心のブレーカーが落ちたように急にネガティブになった。理由はたくさんあった。まず単純にアンデスという未経験の大自然に一人で向かう恐怖、高山病・足の痛みなど体調への不安、通じないスペイン語、慣れないペルー飯、道端の犬たちなどなど、あまりに多くの不安要素を抱えていた。しばしレストランで一人頭を抱えた後、なんとか走り出したものの、気持ちは上がらず、むしろ元来た道を引き返してリマに戻り、もう全て諦めて日本に帰りたい。しばらく何もしたくない。それほどにまで追い込まれていた。ああ、なんて情けないのだろう。こういったことは初めてではない。旅だけでなく仕事でも困難に直面してひどく落ち込むことがあった。解決した時もあれば上手くいかなかったこともある。何年経っても成長が無い自分を恥じ、ひどく情けない顔をしながらわずかに残る気力だけでペダルを踏んでいた。すると僕の横をバイクが横付けし、クラクションを鳴らした。男性は自分の水のボトルを指さしている、どうやら水をくれるようだ。僕はわずかに知るスペイン語で自分のことを話し、彼の好意に感謝した。彼と別れた後しばらくして再びクラクションが鳴った。なぜか今度は彼の働く会社の新品のノートブックと鉛筆を僕に与えてくれた。嬉しいけど、何も返せなくて申し訳なく、ただ僕は「Gracias(ありがとう)」と何度も繰り返した。再び走り始めて数分後、コンスタントに鳴るバイクの音に気付き後ろを振り返ると彼が時速10数キロのペースで僕の後を何も言わずに付いていた。なぜそこまでしてくれるのだろう?悔しくて、情けなくて、人の優しさが身に染みて、涙がまぶたに滲んでいた。やがて後ろを振り返ると彼の姿は無かった。応援されるのは嬉しいけど、僕はいつでもこの旅を辞める気でいるだけに、申し訳なさを感じるのだった。この日の後半は何度か犬たちに吠えられ追いかけられ、宿に着くやいなやベッドに倒れこみ、心底自信を失っていた。

(上のチャーハンは、日本で出てくる3倍くらいの量があります。)

3日目の朝、相変わらず気持ちは下を向いたまま。「合わない」というのは誰にでもあること。無理して続ける理由だって無い。ただ「南米に行く。」と周りに豪語したゆえ、多少の恥は覚悟しなければなるまい。しかしせっかくここまで準備し楽しみにしてきたのに、いとも簡単に諦めてしまっていいのか?例えばペルーだけ諦めてパタゴニアには行ってみるか?それとも大好きなニュージーランドを旅しようか?まだ「旅をしたい」という気持ちはわずかながら残っているようだ。諦めるか、続けるか。この葛藤を何度も繰り返しながらひとまずパッキングを終えて宿の食堂で朝食と摂った。すると宿のスタッフの男性たちが僕に声をかけてきたので話すと、えらく心配された。わずかに聞き取れたスペイン語から「本当に一人なのか?何かあった時どうすんだ?」「荷物は絶対見えるところで管理しろ」「電話番号ないって?マジかよ?なんかあったら俺に電話しろ」と言って番号の書いた紙を手渡してくれた。彼らからはひどく僕が頼りなく見えたのだろう、いやあそれは自分が一番よく知っている。彼らの気遣いはもちろん嬉しかったけど、心ではやはり申し訳なかった。だっていつ辞めたっておかしくないんだから・・。しかし思えば昨日の男性といい、食堂の人たちといい、ペルーの方たちと温かい心のつながりを持てただけで僕はここに来て良かった。あと地形的な話なのか、たまたまか知らないけど、ずっと風が後ろから吹いて僕を押してくれた。「行け。」と言われてるのかもしれない。

食堂を出発した。大型トラックは相変わらず多いが、明らかに交通量は減っていた。集落は少なくなり険しいアンデスの山々がいよいよ僕の周りを囲み始めている。最初はおぞましく感じていたが、僕はその壮大な景色に少しずつ興味を抱き始め、久々にカメラを取り出して写真に撮った。もう少し走れるような気がしてきた。昼の食堂で出てきたご飯はいつもよりさらに多く驚いたが、僕はそれを全てたいらげた。そしてなんだか心も満たされてきた。この日も何度か犬たちが威嚇してきたが、回数をこなすと少しずつ彼らとの距離の置き方というか、かわし方というのが自然と分かってきたような気もしている。

(食堂で"Menu"という注文の仕方をすると、前菜とメインが出てきて凄い迫力。3枚目と4枚目が同じ食堂の1食分。これだけ出てきて300~500円ほど。)

たどり着いたMatucanaという街で宿を取る。なぜだか分からない、あれだけ落ち込んでいたのに、今は好奇心が戻ってきている。これからさらに道は険しくなるけど、出来る限りもっと走ってみたい。駄目だったら引き返してもいい、旅を短くするのもいい。でもやっぱりここであきらめるのはもったいない。嬉しい、なんだかとても嬉しい気分だ。助けてくれたペルー人たちと、天にそっと手を合わせた。僕の旅はまだ続きそうだ。


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