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肥しの上で暮らすとは "Live on Poo"

"Peru's Great Divide" This route is suggested by one cyclists blog"Andes by Bike".It starts from Huaraz and ends in Huncavelica.I was so interested and planning to ride on the route.However,I thought I couldn't travel alone because this route is super hard,few villages and needs experience.However,I met with Alex and Marie in San Mateo and we decided to ride together on this route.(We tried from "Carretera Central" of center half) We brought many foods for 3-4 days and water(also with water filter to get it from river or stream).The road where I traveld was all unpaved and many steep.So we had to do many pushing.Plus,we crimb up to higher altitude,feel less oxigen and more easily get tired.When camped on 4,700m altitude,I was struggled by headache during night.Good things to ride are so beautiful scenery and almost nothing traffic(1 or 2 cars per day).At next story,we try to cross 4,900m pass.

By the way,there are always poo of animals on any fields. Animal's poo finally seems to return to soil.So to speak,it's "manure".I hope the days on poo will be "manure" for our future...

"Peru's Great Divide" この道を走ってみたいと地図を見せながら説明すると「江田イン」のオーナー・ホルヘさんは大反対した。このルートはサイクリストのPikes夫妻が発見し、自身のサイト"Andes by Bike"で紹介され、その美しい景観に海外サイクリストの間でもてはやされている。しかしその道は未舗装でかつアップダウンが激しく集落も少ない厳しいルート。地図を見るなりホルヘさんは「ダメだ、やめとけ。何日もかかるし、一人で行って何かあっても誰も助けることが出来ない。」と言われてその場でしょぼくれ、実際自転車旅を始めると、簡単と思われるルートでもアンデスの道は厳しいことを感じ、PGDに関しては諦めることにした。しかしSan Mateoで出会ったアレックスとメアリーがこのコースを走るという。元々僕が走っていたCarrtera Centralは集落は多くとも、交通量も多く危ないからPGDを走る方が安全だよと、2人の意見に後押しされ、僕も一緒にチャレンジすることになったのだ。ちなみにPGDはHuarasを起点に最終的にHuancavelicaまで続くが、僕が今回走ったのはCarrtera CentralからHuancayaの一部分のみである。 (*本当に厳しいルートなので経験が無い限りお勧めしません。行くなら複数人数で、海外サイクリストのブログを念入りにチェックする必要もあります。)

数日の高地トレーニングを経て僕たちはTiclaの宿を出て、3~4日分の食料とたっぷりの水を引っ提げ(水は全然足らなかったので、ウォーターフィルターで川の水を濾過して飲んでました。)、いよいよPGDの旅をスタートさせた。

Carrteral Centralから一歩外れると未舗装の道へ。日本でこの道を走ることを何度もイメージしてきたが、実際そこに足を踏み入れたその瞬間、興奮と不安が頭をよぎった。舗装がされていないと地面に散らばる石などにタイヤがとられバランスが取りずらい。しかしこれに慣れない限り、この道を攻略すること以前にペルーの未舗装ルートを旅することすら出来ないのだ。

道はいきなり標高を上げていき、傾斜はゆるかったり険しかったり、序盤から自転車を降りて押すことを強いられる。自転車+装備+水・食料で総重量40kgを押して歩くのはかなり骨が折れる。Pikes夫妻はこの険しい道を攻略するために「いらない荷物は極力そぎ落とす」ことを強く提唱しており、それを知りながらも僕はカメラ・パソコン・三脚・コーヒー道具と嗜好品だらけでそりゃあ重たいに決まっている。すでにこの道の険しさを感じながらも道は川沿いを走り、聳えるアンデスの山々との景観は美しく、自然の偉大さに何度も息を飲む。PGDに入ってしばらく、集落が現れたがひっそりと人気はなく、ただ家畜の馬や羊の鳴き声だけが静寂の中に響く不思議な空間の中、僕たちは数少ない日陰で昼休憩をとった。

(うどんとそばを合わせた「うそば」という郷土料理があるそうですが、これはインスタントラーメンをパスタで重増しした「ラメゲッティ」です、よろしく。)

険しい登りは続き、半分こいで半分押して。谷は大きく開き、壮大な渓谷を空から見れば、僕たちの存在などただの点でしか無いだろう。アンデスの強い西日がサングラス越しに目を痛め出した頃、アレックスがこの日のキャンプを促した。道脇の斜面を少し登ったわずかな平らなスペースに僕たちはテントを張る。標高は4200mくらいだったか、少し頭痛がしたが一段落して落ち着いた。夜は美しい月とオリオン座が夜空に輝くのを眺め、眠りについた。

翌日、昨日に続き快晴の空。始め10kmほどはフラットで道幅広く、土壌の状態も良く歌いたくなるような快適な走り出し。乾いた丘陵地帯にグラスの類の植物が覆い、家畜の牛たちがのんびりと草を食む。その光景はニュージーランドに似ていた。コンパクトな距離に多彩な景色がギュッと詰まったNZはやはりお得で旅がしやすい素晴らしい国であると思う。

Yuracumayoという集落に辿り着いたが家屋はあってもやはり人気は無く、かろうじて年老いた男性一人だけとすれ違った。一体このあたりの人たちはこの辺鄙な場所で何をしてどのように生活しているのだろう?

(僕が旅したルート上は水源が充実していたのでウォーターフィルターで濾過して飲むか、煮沸して料理に使った。)

Yuracumayoを過ぎると大きな湖を見ながら傾斜は険しさを増した。あまりの激坂にメアリーがなかなか登り切れず、アレックスが何度も彼女の自転車を押していた、愛やなあと感じる。開けた場所で自炊をしながら昼休憩。草原では地元の人が犬を引き連れて羊とアルパカを放牧させていた。標高は4500m、これだけ高い場所で生活が成されているのが不思議である。この先には標高ほぼ5000mの峠が待っているのだが、アレックスの判断でこの日は標高4700m付近でキャンプすることに。フランス人の彼らはピレネー山脈のそばで半自給自足で生活をし、仕事も趣味も自然と関わっている経験からか、判断力が僕よりずっと冴えわたっている。さて、僕たちはこれまでゆっくりと段階を経て高度順応してきたとはいえ、夜中ひどい頭痛と共に目が覚めた。眠ってしまうと呼吸が浅くなるし、代謝を促す水分補給もおろそかになるからであろう。誰もいない山中で体調が悪いととても不安になる。高山病の一番の解決策は山を下りて標高を下げることだが、こんな夜中に坂を下るのはとても良いアイデアとは言えない。水を飲み、落ち着いて腹式呼吸を繰り返し、酸素を体内に取り込むことに努めた結果、頭痛はしばし落ち着いた。僕ばかりが体調が悪いのでは無く、3人とも順繰りに回ってくるようだ。走るペースもだいたい皆同じくらいだし、基本的に1日の行動計画などは彼らに任せているが僕たちは助け合ってなんとかこの道を共にしている。さて、明日は大きな峠が2つ、なんとかして越えてみたい。

ところで道の上や外の至る処に家畜の糞がたくさん。動物の糞はいずれ時と共に土に還り「肥し」になるだろう。糞の上で過ごした日々が僕達の人生の「肥し」になることを願おう。。


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