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この街の人間になるまでに "Way to be into this city"


I've stayed in Melbourne,Australia for 6 months so far.The reason I came here is to work in coffee industry because Melbourne is well-know as "coffee capital". However,after finishing two years journey by bike,I lost motivation for everything and passion for coffee.When I came here,I was struggled thinking how should I do now? Once I decided to come back Japan and find other kind of job,but I thought it would be better to adapt myself to this situation that I don't like.Hence,changed my mind and found barista job here.

But I was also struggled with adapting to new working place.I know the most reason is I'm not good at English.Customers and cowerkers don't seem to like me and I often felt working alone.Melbourne is big city,many people,and everyone goes fast.I know many good things in this city,but same time I couldn't like this city.

However,I thought unless change my mindset,it never goes better.As possible as I can,I've improved about my communicating with others,barista skill,maintainning my health for working.Finally I've felt customers and cowerkers give thier smile for me and I've got my motivation and confidence back.Now I like this city.It was good for me only to get this result.Probably I can go to next challenge.

I gonna leave here Febraly,2019 and come back to Japan in season cherry blossom bloming.But I detour to the countly where I love.

2018年も終わりに迫ってきた今、久々にオーストラリアはメルボルンから僕のちんけなストーリーをお届けしたいと思っている。前の報告では「家」のことについてだったが、今回は主に「仕事」そして「メルボルンという街」に感じてきたことについてまとめてみたいと思う。

現在までのあらすじを簡単におさらいすると、南半球であるオーストラリアのメルボルンに降り立った7月は冬真っただ中。メルボルンには「珈琲」の仕事をするために来たわけだが、長期の自転車旅行に一区切りつくと、これからの人生の方向性を見失って悶々としていた。「経験」というものは強く、仕事探し初日で仕事を速攻ゲット。しかしあまりの忙しさに自分のやる気がついてこず、1週間で退職。そのまま帰国を考えたが思いなおして、再び就活を再開。そして今の職場が見つかり、念願の住む家も見つかり、やっとこさメルボルン生活は順調に回り出したと思われた・・のだが、今回はそう簡単にいかせてくれなかった。

まずはお店の雰囲気やテイストについて少しばかり。コーヒーシティと呼ばれるメルボルンなので、自家焙煎していたり、エスプレッソ系だけでなくハンドドリップやエアロプレスで淹れたりと、珈琲にこだわりを持つ店で働きたかったのが本当の所だ。しかしこの時の僕は、以前ほど珈琲への強い関心が薄まり、この街に残ることにした目的は「しんどい状況でも適応する力」を身に付けるためだった。なので「気持ち良く」働ける場所なら今回は珈琲へのこだわりは二の次とした。実際、今の職場のコンセプトはそこに重点を置いていない。

僕がそこを良いと感じたのは、ロケーションだった。前の職場はツーリスティックな場所にあり、ひっきりなしに人は往来し、ストリートカルチャーな環境も落ち着きなかった。今回は緑溢れる閑静な住宅街の中に佇む落ち着いた雰囲気で、ガラス窓からはいつも柔らかい光が店内を照らしている。観光客はほぼ皆無で、来るのは地元の常連さんばかり、ちょっと洗練された「街の喫茶店」という風情だ。

最初の1週間程は次々と新しいことを覚え、前の失敗とこれまでの経験も踏まえて、お店に適応するために僕も出来るだけ努力していた。僕をとってくれたマネージャーも「ユウスケ、お前は日に日に良くなるな。俺たちはハッピーだよ。」と言ってくれ、手ごたえを感じていたのだが、それからずっと順風満帆だったわけではない。

(1枚目:カフェ"two birds one stone"のパンケーキがとても美味しかった。こっちのカフェフードは本当に華やか。2枚目:外で珈琲を点てると、そのプロセスも味も数倍愛おしく感じられる。3枚目:最近になって初めてセブンイレブンのコーヒー飲んだけど、案外美味しくてびっくり。4枚目:買ったコーヒー豆が焙煎浅すぎて、酸っぱくて飲めたもんじゃなかったので鍋で追加焙煎すると、驚くほど美味しくなった。やっぱりコーヒーって面白い。)

ニュージーランドもオーストラリアも、コーヒーの飲み方や食べ物にもそう変わりはない。しかし以前NZで働いていた店と今回はシステムが全然違った。NZで働いていた店は、注文はレジで、食べ物はキャビネット(ショウケースの棚)にあるのが全て、お水はセルフサービス、お客さんは食べ終わったら勝手に帰る。というもの。NZのクライストチャーチではこの「先に注文する」制の店が多かった。働く側としては、このシステムかなり楽なのである。

しかしどうやらメルボルンでは日本と同じような「テーブルサービス」の店が多いよう。なので当然お客さんをテーブルに誘導し、お水とメニューを運び、まず飲み物のオーダーを取って、タイミングを見計らって料理のオーダーを聞いて・・と手数が多い。さらにお会計に来たお客さんがどのテーブルに座っていたか把握しておかないといけない。聞けば済む話なんだけど、聞かずに把握していてこそ良いサービスというものだ。しかし忙しいとコーヒーを作るだけで必死だから顔を上げる余裕がなくなってくるし、僕は人の顔を覚えるのが苦手だから、余裕のある時に各テーブルを確認しても数秒で忘れてしまい、会計の時にオロオロすることしばしば。

食べ物はキャビネットのサンドイッチやマフィンだけでなく、メニューから注文してその場で作ることも出来る。メニューの料理だけで10数種類、その料理は日本人には馴染みの無い調理法や食材であったり、覚えるまでに一苦労。さらに「ゆるめのポーチドエッグにしてよ」とか「この料理グルテンフリーなの?」とか細かい注文にも最初は焦りっぱなしだった。 コーヒーはフラットホワイトやロングブラックといった、ここはNZとそう変わらない。ミルクは5種類、レギュラー、低脂肪、ソイ、アーモンド、ココナッツといった具合に。加えて「コーヒー感強めで」とか「ミルクあっつあつで」というエクストラな注文にも、たとえ忙しくても正確に作り分けなければならない。この点はNZで経験してるので適応はまだ早かった。

(自炊の腕もメキメキ上がってます。おそらく作れないものはほぼ無い。)

ただ僕が悩んだのはシステムへの適応ではない。「人」と「メルボルンという街」への適応だった。自分でも驚きだけど、働きながら月に1回か2回は面と向かってお客さんから怒鳴られることがあった。そんなことは日本でもそうそうないし、NZで1年働いていた時は言語も技術も今よりも不慣れなのに一度もなかったことだ。怒られた内容ですが例えば、

・チャイのスパイス感が薄かったので作り直してと言われ、濃いめに作ったら、まだ薄い!なにこれミルク飲んでるみたいやん!とカンカンに怒って店を出ていった。

・コーヒーとクロワッサンで10ドルと告げると、その紳士的な男性は顔が豹変し、「高すぎ!ええ商売やってるな!」と店を出ていった。確かに高いと思う、でもこの国の物価が高いの、在住の貴方の方がよく知ってるはずでは?

・店は閉店時間を過ぎたのにぞろぞろとお客さんがやってきて、断ってもいいのに、オーナーが「いいから注文とって作れ」と言うから、スタッフが僕しかいない中、オーダーとコーヒーメイクを10人分以上一人でワタワタとこなしていたのだが、一人お客さんが「俺のコーヒーが来ない!」と叫んで帰ってしまわれた。

・持ち帰りのコーヒーは普通、店が用意してる紙コップに入れるんだけど、常連さんはリユーサブルのマイカップ(こっちでは"keep cup"といいます)持参の人も多い。時々洗ってないのもあったりして、そんな時はサッとゆすいでからコーヒーを淹れるんだけど、その時は例によって茶色の液体が残っていたから蛇口をひねった刹那「ちょっと待て!」と言われた時には後の祭り。その茶色の液体はコーヒーの残りでは無く、自宅で入れてきたメープルシロップだったようだ。ため息をつかれながら「お前はリスニングスキルが・・」と嫌味を言われたけど、こっちからしたら最初に言えよっちゅう話ですよ。

明らかな僕のミスで怒られたこともあったけど、先に挙げたようなことは「そこまで怒ること?」と首をかしげてしまう。お客さんだけの話だけでなく、街中でも運転が荒い人をよく見かけるし、アパートで一緒に住んでた冷たい家族たちといい、こっちの人はもっとのんびりしてるのかと思っていたけど、人が増えすぎて、皆自分の居場所を確保するために生き急いでいるような、そんな印象を感じた。もちろんいい人達の方が多いに決まってると思うのだが、短期間の間に心よくない思いをしたからか、僕はすっかりこの街と人に心を閉ざしてしまった。

一緒に働いてる人達ともなかなか最初はうまくやれなかった。原因は未だに低い僕の英語力にあるのだが、仕事に使う程度にはそれほど問題は無いのだが、気の利いた会話なんかがスルッと出てこないがために、コミュニケーション不足に陥り、孤立することが多かった。一緒に働いてるマネージャーは若干気難しく、イイ奴なんだけど、怒りっぽくもある。至近距離で仕事をしているので、向こうのイライラを僕ももらってしまい、無言でキレ返すこともありました(お互い子供なんです)

好きなことを仕事にしてるはずなのに、正直「楽しい」という感覚はほぼ無かった。一生懸命やってるのに報われない、ただお金のために働いてると感じる時も。それでも現状に文句を言うだけでは、状況は変わらないし、心の成長も無い。うまくいかないのをこの街や人のせいにしようとしていたのだ。

お客さんに叱られたこと、マネージャーがいらつく理由、スタッフたちとのコミュニケーション不足、僕に足りてないものが何か考えて、どうすれば彼らが満足してくれるのか、そうして少しずつ改善は重ねてきた。

今の職場で働き始めて4カ月。常連さんの僕に向ける顔が柔らかくなった、時々たわいもない話もするようになった。スタッフ達との交流も増えたし、マネージャーも最近は怒るのを見ていない。クリスマス前に今年最後の営業を終えて、給料のやりとりの件でマネージャーと連絡を取り合っていたのだが、僕が終わりに「今年は本当に世話になった、ありがとう。」と送ると向こうから「こっちもお前のハードワークには本当に助かったよ!ありがとう!」と返ってきた。もちろんまだ改善すべき所はたくさんあると思うし、バリスタとしてのスキルも多少改善されたが、マネージャーの速さや正確さには叶わない。それでも僕は、あの真冬の失意の底からここまで這い上がってこれた、また新しいことにチャレンジする自信を少し取り戻した。それだけで、ここに来たことは間違ってなかったと思うし、やっと僕はこの街の人間に少しはなれた気がしているのである。

(2枚目:ウクレレ買った多いにはまってます。3枚目・アパートメント猫’s 4枚目:シェアメイト達とクリパ)

今年の2月初めにメルボルン、そしてオーストラリアを出る予定だ。生きてく自信を少し取り戻した所で、ここにはそこまで用は無いからね。前に言った通り春には帰国予定だが、寄り道する所があります。そう、僕の大好きなあの場所へ。


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