23時間目の邂逅
フランスの南西部に位置するアヌシーという街に住む友人の家で1週間にも渡りお世話になりました。何度かに分けてアヌシーでの日々をご紹介していこうと思います。 実はアヌシーに到着してから彼らに会うまでにはなかなかの苦労がありまして。 ...
There were two passes.
レ・マン湖の北側を走りジュネーブという都市へ。オリンピック連盟、サッカーFIFA、そして国連の本部などの名だたる国際組織の中枢が集まるのがここジュネーブ。道を歩く人を見ていても様々な国籍の方がいるように見える。とはいえ僕は都会の走行は出来るだけ避けたい。交通量は多いし、道の...
Strange Blue.Cully,Le man
スイスという国は多言語国家で地域によって4カ国語が話されている。シンプロン峠ではイタリア語だった気がする。ちょっと前までは一番主流のドイツ語、そしてレ・マン湖に来てからは「ボンジュール、メルシー」とフランス語が飛び交っているではないか。僕のようなツーリストはともかく主要言語...
泣けるキャンプはいかがですか?
ツェルマットを辞して山を下り、これからはフランスの知り合いの家に向かう。時刻はお昼過ぎで、まだたっぷり時間はあったのだけど、僕は今日の走行を止めてキャンプ場へと向かった。その理由はなんでもない、キャンプ場の管理人の女性にもう一度会いたいからというだけ。その女性のご年齢は60...
あなたに会いたかった
ツェルマット、地図を広げてその名前を目にし、なんだか聞いたことのある名前だと思った。そもそもスイスに来たのは「アルプスの峠を越えたい」という僕の願いに対し、出会ったフランス人カップルが教えてくれたのが先ほど越えてきた「シンプロン峠」であり、その峠の向こうがスイスだったのであ...
早くも決別宣言?
朝起きる。窓の外を見やれば霧に包まれた白い山、そうだそうだ僕は今アルプスの峠の頂上にいるのだ。朝食をいただいてからホテルの周りを少し散策してみることに。眠気を覚ますほどのキリッとした冷たい空気、深い霧は向こうの道路や巨大な山々をも白いベールをかけたように包み隠す。人知をはる...
アルプスを自転車で越えるということ
アルプスを自転車で越える。そんなことは可能なのか?自転車が走れる道自体あるのかもよく知らない。でもツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアなどのサイクルレースでもアルプスを自転車で走っている。そして僕の好きなサイクリストの先輩夫婦もやはり自転車でアルプスを旅されていた。しか...
イタリアに手紙を送るなら
とうとうイタリアを離れる時がすぐそこに近づいているようだ。マッジョーレ湖のキャンプ場にいる、スイスとの国境からそう遠くない場所だ。例の場所が近づいているせいか、湖の周りにはこれまで見たことの無いような巨大な山々が周りを囲んでいる。例の場所とは?それはおいおい述べるとして、イ...
コーヒー切れたからミラノまで行ってくるわ。
電車輪行のドタバタを経てパビアという街のキャンプ場にいる。その北40kmにはミラノ、僕の最近避けがちな「大都会」であり「大観光地」である。実際避ける予定であった。しかし調べてみたらミラノには「ある」ようなのだ。何がといえばそれは「自家焙煎のコーヒー豆販売店」なのである。日本...
男はホームで2度笑う
僕はあまりのやるせなさにその場で地面を思い切り蹴った。体力と気力はかなりそろそろ限界に近づいてきている。 話は遡る。ボルセナからはるばる山々を越えてたどり着いた夕暮れのキャンプ場で。絶景と苦しい上り坂の連続だったチンクエテッレでもまた。ある高台のキャンプ場にて、南を向けばや...